紙魚との戦いにおいて、最も効果的で根本的な戦略は、彼らを家の中に一歩も入れないことです。一度侵入し、快適な住処を見つけて繁殖を始めると、その後の駆除は非常に手間がかかります。そこで重要になるのが、彼らがどこからやって来るのか、その侵入経路を正確に把握し、物理的に塞いでしまうという予防策です。まず、家中の隙間という隙間を徹底的にチェックしましょう。紙魚は驚くほど薄い体をしているため、数ミリの隙間でも容易に通り抜けてしまいます。特に注意したいのが、窓やサッシの周辺です。経年劣化したゴムパッキンの隙間や、網戸と窓枠の間にできたわずかな空間は、彼らにとって格好の入り口となります。ホームセンターなどで手に入る隙間テープを貼ることで、これらの侵入を効果的に防ぐことができます。網戸に破れがあれば、小さな穴でも放置せずに補修しましょう。次に、壁に開いた穴の確認です。エアコンの配管ダクトや、換気扇の周りなど、壁を貫通している部分には隙間が生じやすいです。パテなどを使って、これらの隙間を丁寧に埋めていくことが重要です。意外な侵入経路としては、玄関ドアの郵便受けや、ドアの下の隙間も挙げられます。郵便受けにブラシ付きのガードを取り付けたり、ドア下に隙間を塞ぐガードを取り付けたりするのも有効な手段です。また、外部からの侵入だけでなく、持ち込みによる侵入も防がなくてはなりません。前述の通り、段ボールは紙魚の運び屋となる最大の要因です。ネット通販などで届いた荷物は玄関先で開封し、段ボールはすぐに処分する習慣をつけましょう。図書館から借りてきた本や古本も、家に入れる前に軽くページをめくって確認する一手間が、後の憂いを断つことに繋がります。これらの地道な作業を一つ一つ積み重ねることが、紙魚のいない快適な住環境を守るための、最も確実な防衛策となるのです。
紙魚をシャットアウト!侵入経路を塞ぐ予防大作戦